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Smell The Roses

Smell The Roses 【1】

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 やたらと広い間取り。テーブルに飾られた花。キングサイズのベッド。
 VIP扱いで案内された老舗ホテルのインペリアルスイートを見回して、虎徹はため息をついた。
「……ホントにここ泊まるのか? 俺とおまえで?」
「仕方ありませんよ。会社命令ですから」
 さらりと返してきたバーナビーの口角がやや上がっているように見えるのは、気のせいだろうか。
「けどなぁ」
 ゴージャスなのは悪くないが、落ち着いて眠れる気がしない。
 バーナビーと二人きりなら、なおさらだ。

 ヒーローTVとは別の特番に出演した虎徹たちは、局側からホテルに案内されたのだが、もちろん最初は泊まるつもりなどカケラもなかった。いくら取材で遅くなったとはいっても、同じシュテルンビルト市内だ。車を拾えばすぐアパートに戻れる。だから虎徹は何度も断ったのだが。
「そうおっしゃらずに! もう上の階に部屋を押さえてありますんで」
「いや、ホントに俺は結構ですって」
「お願いしますよ~。実は今回の特番のスポンサー、ここのグループ企業なんです。ヒーローのお二人が泊まったとなれば、ホテル側にプレミアが付きますんで」
「え、そうなの?」
「はい! 特にお二人は今、大人気ですから」
 プロデューサーの揉み手には少々げんなりしたが、ロイズ氏からも電話が入って、結局泊まることになってしまった。

(ベッドは一応二つある…………そりゃそうか)
 シュテルンビルト市民の皆様は現在人気ナンバーワンのイケメンヒーロー、バーナビー・ブルックス・Jrがまさか相棒のおじさんヒーローに突っ込みたがっていて、日々アプローチしてきているなんて知るわけがないのだから。虎徹にとってはいくら部屋が広くとも、バーナビーと同じ部屋に泊まるのは危険極まりない状況だが、それを訴えるわけにもいかない。
「ひょっとして隠しカメラでも仕掛けてあったりしてな。実はドッキリでした、とか」
「まさか。さすがにそれはないでしょう。僕以外のヒーローは名前も素顔も明かさないというのが鉄則ですから」
 なんとかして危険を回避しようと試みるが、軽く躱されてしまって焦る。
(いや、まだだ。まだ諦めるな、虎徹!)
「こんなすげぇ部屋だと下手に汚せないから逆に気ィ遣っちゃうよなァ、ハハハ」
「そうですか?」
「後からいろいろ言われちゃマズイだろ? 特にベッド周りとか、さ……」
「なるほど」
 さり気なく、さり気なく。
 今夜は何もせず眠るという方向に会話で誘導しようとした虎徹だったが、兎ちゃんはそれほど甘くなかった。
「全部終わって眠るときに両方のベッドを使えば問題ないでしょう」
 鉄壁の笑顔が恐ろしい。
「全部終わってって……何が?」
 怖すぎて、聞きたくもないのに思わず訊いてしまったくらいだ。
 だがバーナビーはその質問をさらっと無視して、腰が引けている虎徹の腕をがっちりつかむと、笑顔のまま歩き出した。
「とりあえずバスを使いましょうか」
「ちょ、ちょ…………なんで俺まで?」
「広いから一緒に入っても大丈夫ですよ」
「いやいやいやっ、そうじゃなくてさ!」
 違うだろ。間違ってるよな?
 懸命に訴えても馬耳東風。いや、兎の耳に東風か。どっちにしろ聞いてない。
 トドメは極上の笑顔と甘い囁きだ。
「いつまで経ってもウブですね、虎徹さんは」
「……っ!」
 ぞわっときた次の瞬間、気が遠くなりかけたが、ここで意識を手放したら何をされるか分からないので懸命に耐えた。

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